スペインでは千円でフラメンコショーが見られる!10カ国別、100・1000・10000円でできること
10カ国で、100円・1000円・1000円でできることを調べる!
国は変われど必ず存在するもの…そのひとつが、「お金」です。
自国の通貨で置き換えられるからでしょうか。
「それがその価格でできるんだ!」という形で、物差しのひとつになります。
そこで、10カ国ごとに同じ金額でできることを大調査!
世界各地のロコの皆さんに聞いてみました!
調査条件は下記の通り。
■10カ国の選択は、以前に公開した記事「住んでみたい国・地域」の上位。
- アメリカ(ニューヨーク)
- カナダ(バンクーバー)
- ニュージーランド
- オーストラリア
- イタリア
- ベトナム
- フランス
- スペイン
- ハワイ
- タイ
→詳細は「海外在住者250人に聞いた!次に移住したい国とその理由」にて
■金額は、100円、1000円、10000円、これら3つの価格帯でできること。
■便宜上、1、10、100ドルと答えてもらっているケースもあります。
時期によって日本円を上回ったり下回ったりするので、こちらも同様にカウント。
さて、それぞれの価値に当たるものは何でしょうか?
聞いてみると、その国(現地)の文化や楽しみ方が見えてきました…!
アメリカ(ニューヨーク)では…
100円で、
- 美術館の入館料
- ピザ(1/8カット)
- 飲み屋で生牡蠣一個
- スーパーで購入できる缶ビール
1000円で、
- 安めのラーメン
- 地下鉄乗車三回分
- レストランのハウスワイン
- チャイナタウンでフォー一杯
- 「I LOVE(ハート) NY」のTシャツ
- ファーストフードのバーガーとドリンクのセット
- ニューヨークからボストンやワシントンDC行きの格安長距離バス(早期割引)に乗れる。
10000円で、
- ブルックリンやクィーンズで二人でたらふくワイン付きのディナーが楽しめる
- ピータールーガーのステーキなら一人分
- ミュージカルやオペラを一階席で観賞
- レンタサイクル一日乗り放題
- マンハッタンのドミトリー
- 馬車でセントラルパークを巡る
- トランプタワーで購入できるトランプグッズ
- 東海岸沿内(西海岸沿内)の飛行機の往復運賃
これ、自分で言うのもなんですが、いきなりおもしろいですね。
価格帯を切り口に、そこで何ができるのかが浮き彫りになる感じです。
「ニューヨークの物価は東京の1.5倍」という声をいただきましたが、美術館の入館料が格安である点が興味深い。芸術鑑賞の敷居を下げているんですね。生牡蠣がオーソドックスな酒のツマミであることも、住んでいない人間には新発見です。そしてラーメンはニューヨークでは当たり前、フォーは下手すると本場ベトナムの10倍の価格。I LOVE NYのTシャツは安売り価格で、一体どれだけ刷ってんだ?と思わせます。長距離バスは意外に安い。マンハッタンでの宿もドミトリーが精一杯って、土地代は高いんだなぁ~。それと、何より、トランプグッズたっかいな!!
カナダ(バンクーバー)では…
100円で、
- おいしくないコーヒー一杯
- ガムか飴が買えるか買えないか
- ティムホートンズ(有名チェーン)のドーナツ一個
1000円で、
- 安いラーメン一杯
- ファーストフードのセット
- 中華系レストランの一品料理
- 火曜のディスカウントデーの映画鑑賞や美術館
10000円で、
- 安宿三泊分
- 中級レストランでディナー二人分
カナダ(バンクーバー)は物価が高いという声が続出。「おいしくないコーヒー」と割り切った答えがあるところに笑いました。文化圏がアメリカと同じ北米だからということもあるでしょうが、ラーメンがひとつの指標になっているようです。
ニュージーランドでは…
100円で、
- キウイ10個
- 路上駐車30分
- スティックチョコレート一個
1000円で、
- ビール一杯分
- テイクアウトの寿司1パック
- カフェでコーヒーとマフィン
- ファーマーズマーケットのはちみつ1kg
- 中華系レストランでテイクアウト2~3人分
10000円で、
- 郊外のモーテルで一泊
- 中級ウェスタンレストランでディナー一人分
ニュージーランド、アメリカからの旅行者が驚くほど高いという声あり。最低時給がおよそ2000円とのことで、それも当然物価に反映されています。それでも特産物だけあってキウイが安いという点はおもしろいですね。華僑(中華系移民)の方が多いのか、中華系の料理は格段に安くなるようです。ファーマーズマーケットという単語も飛び出すあたり、イメージ通り?農場が多いのでしょうか。価格帯ではなかったので上にはありませんが、南半球で最も高いタワー・スカイタワーからバンジージャンプができるそうで、こちらは倍ちょっとの225ドルで楽しめるらしい。
オーストラリアでは…
100円で、
- バナナニ本
- 玉ねぎニ玉
- りんご一個
- 一番安い洗剤
- 牛乳1リットル
- コンビニのコーヒー
- 安い飲料水1.5リットル
- マクドナルドのソフトクリーム一個
1000円で、
- ケバブ一個
- フードコートでランチ
- アイスクリーム(ダブル)
- 電車やバスの初乗り運賃5~6回分
- レストランでフレンチフライ一個
10000円で、
- マッサージ一時間
- 二つ星ホテル二泊分
- ウェットスーツ一着
- シュノーケリングツアー
- 中級レストランでディナー二人分(お酒1,2杯ずつ)
100円じゃ何もできない!とのお声の嵐でした…。それでもお答えいただいたものを見ていると、食材や洗剤などの日常で使う消耗品は安いようですね。「外食は高いが食材は安い」という環境は欧米を中心によく聞く話ですが、それがぴったりと当てはまるようです。ただ、その外食だと、ケバブだろうがアイスクリームだろうが容赦はない印象。ほか、公共交通機関は安い模様。マッサージ一時間も、最後に紹介するタイとは10倍の開きがあります。日本でも高いもんなぁ。
イタリアでは…
100円で、
- パスタ500g分
- 有料トイレの使用料金
- オレンジ1kg(時期限定)
- バル(現地のカフェ)でコーヒー一杯
- バル(現地のカフェ)でクロワッサン一個
1000円で、
- マルゲリータ一枚
- グラスワイン2.5杯分
- 中ジョッキビール二杯分
- ウフィツィ美術館の入館料(特別展なし)
10000円で、
- 四つ星ホテル一泊分
- 公立幼稚園の学費半年分
- ミラノ~ローマ間のフレッチャロッサ(高速鉄道)
パスタやバルという言葉が出るあたり、「イタリアだなぁ」という印象。国を代表するものは安いんですね(と言っても寿司は日本で安くもないか)。オレンジはこの回答をいただいた時期、12月頃だと安いとのこと。日本のピザは高いと聞きますが、本場となってくると安いですね。現地で有名なウフィッツィ美術館は1000円、ニューヨークだと100円である一方、その国が芸術をどういう扱いにしたいのか見える。そしてホテルが意外に安い!私が住むベトナムと大きく変わらない。公立幼稚園の学費、とてもニッチかもしれませんが興味深い。一年で20000円なんですか…。
ベトナムでは…
100円で、
- 宝くじ二枚分
- バインミー(ベトナムサンドウィッチ)とコーヒー一杯
- 行商が売る酒のツマミ(うずらのゆで卵10個や、熟れてないマンゴー)
1000円で、
- レンタルバイク一日分
- ビアホイ(現地のビアホール)で飲んだくれる
- ホーチミンからブンタウ(ビーチタウン)の往復バス代
10000円で、
- スーツ一着のオーダーメイド代
- 五つ星ホテルでディナービュッフェ
私も住んでいるのでまだ勝手の分かるベトナム。
朝食はまさにバインミーとコーヒーでお腹一杯で、それが100円なのは改めて安いですよね。ローカルのビアホールでは鍋や焼肉が主体で、そのほか空芯菜の炒め物や貝などが食べられて、お腹いっぱいになるまで飲み食いして1000円程度。また、刺繍が盛んで、女性なら一着は持っているアオザイがオーダーメイド前提なので、スーツに限らずドレスやワンピースといったいろんな服をオーダーメイドすることが可能です。三日間も滞在すれば間に合うかも?オススメですよ。
フランスでは…
100円で、
- 有料トイレ
- パリで路上駐車20分程度
- パン・オ・ショコラひとつ分
- シュークレット(シュークリームの皮だけのもの)を二個
1000円で、
- ご飯にガレット、デザートにクレープが食べられる。
- パン屋でランチのサンドウィッチ(バゲット&デザート&飲み物)
- ブラッセリー(現地で酒と食事が提供されるお店)やバーでワインやビール一杯分
- オペラやコンサートの当日席
- ラーメン一杯分
10000円で、
- ビストロでディナー二人分
- そこそこ良いシャンパン一本分
- バスタブなしの安いビジネスホテル一泊分
おおむねフランス(とくにパリ)では物価が高くてできることが少ないという意見が多かったです。それはそれとして、回答から見えてくる文化がおもしろいですよね。ガレットとクレープは材料(そば粉と小麦粉)が違うくらいの認識しかなかったのですが、前者がごはんで後者がデザートなのか…。ワインやビールの価格は日本と同程度、ニューヨークもそうでしたが、ラーメンは物価の指標になるくらいに欧米では当たり前のものになっているんだなぁと改めて思います。オペラが1000円で楽しめるとは、さすがフランスというべきか、芸術鑑賞の敷居が低いですね。
スペインでは…
100円で、
- Chucheriasという駄菓子屋のお菓子
- チェーン店でコップ一杯分(200ml)の生ビール(つまみ付き)
1000円で、
- タパス2~3皿
- 格安のドミトリー
- ランチでパエリア一皿
- スーパーでおいしいワインニ本分
- ペーニャでフラメンコショー観賞
- 安いレストランならランチセット(前菜、メイン、デザート、飲み物)
10000円で、
- マドリッドの四つ星ホテル(早期割引)
州や都市でまるで違うとのことでしたが、都市部での物価を教えていただきました。印象としてはヨーロッパの中でも一際安いという感じ、南欧は気候も良いのか食べ物まわりは安くなるのかもしれません。チェーン店とはいえ、コップ一杯の生ビールが100円相当なのは嬉しいですよね。タパスは現地の小皿料理。ワイン一本が500円以下で済むとは嬉しい。フラメンコショーを見られる場所はタブラオとペーニャというふたつに分かれ、前者は飲食前提でフラメンコを楽しめるもので、後者はより愛好家が集まるもので価格的な敷居も低いようです。最後に、宿安いですね。
ハワイでは…
100円で、
- ビール一缶
- ミネラルウォーター一本
- ABCストアの98セントコーヒー(まずい)
1000円で、
- 日本食のお弁当
- ランチプレート(肉か魚、ご飯、マカロニサラダ)
- アウトレットショップ「ROSS」でTシャツやサマードレス
10000円で、
- ドミトリー3泊分
- マッサージ一時間
- イルカやマンタを見るツアー(安い方)
- 日系居酒屋で一人でたらふく飲み食い(控えめに食べると二人分)
ABCストアのコーヒーは原文ママなのですが、有無も言わさない「まずい」の補足に笑いました笑。でも、関係者の方がもしおられましたら…ご勘弁ください!日本人も多く住み、なんだったらあちこちで日本語が通じるというハワイ、弁当を挙げる方がちらほらいたので当たり前の食文化となっているようです。「ROSS」というアウトレットショップは激安店として人気とのこと。
タイでは…
100円で、
- タイカレー
- 屋台でヌードル
- タイミルクティー
- ココナッツジュース
- コンビニのコーヒー一杯
- アユタヤ行きの鉄道片道分
- インスタントラーメン五袋
- バイクタクシーの最低運賃
- タクシー初乗り
1000円で、
- Tシャツ一着
- ドリアン1kg
- ドミトリー一泊
- タイマッサージ一時間
- イタリアンのビュッフェ
- 日本食レストランで定食
- 住み込みのメイドの賃金一日分
10000円で、
- 中古カブバイク
- 中級ホテル二泊分
- ローカルのアパートの家賃
- 中級ゴルフ場1ラウンド分
- カラオケ(キャバクラ)三時間
- リゾート地の四つ星ホテル一泊分
- タイ製スポーツサイクル10段ギア
うーん、やはり東南アジアはいろんなことができますね!観光大国のタイだけにその幅も広そうです。驚くべきものが盛り沢山なのですが、タイの現地料理はベトナムよりも安い印象で、100円もあれば食べられるものは多いようです。タイ料理好きの方には天国と言えるでしょう。アユタヤ行きの鉄道は私も過去に乗ったことがあり、四年前の時点では50円だったので、これでも値上げしたのかな。とくにバンコクなどの都市部でなのでしょうが、イタリアンなどの外国料理も安く食べられる点が魅力のひとつでもあります。中古でカブとはいえ、バイクがたった一万円で買えるとはものすごい世界ですね…。いろいろな面で、そりゃあ観光大国だよなと納得しました。
10カ国の物価を聞いて分かったこと!日本は意外と物価的にも住みよい国?
以上が、「世界10カ国で聞いた100円、1000円、10000円でできること」でした!
お国柄が分かる代表的なものを表に示すと、こんな感じです。
そのほか、回答から分かったこと。
・3つの価格帯に分かれる
→欧米、欧米2(南欧、東欧も入るかも)、東南アジア、という3つの価格帯に分かれました。
もちろん文化圏の違う国も入れるとさらに数は増えるのでしょうが、大まかに似通るようです。
・チップ文化による差異は大きい
→100円ではまず関係ない話ですが、1000円となるとチップも絡んでくることがちらほら。
チップ文化の有無によって、今回紹介した金額とも言えなくなってくるかもしれません。
・アジア系料理はどこでもだいたい安い
→現地の料理は、アジア圏では安くなり、欧米などアジア圏以外では高めという傾向がありました。
もちろん、アジア圏でも差異はあるし、ほかにもたくさんの文化圏はありますが、興味深いですね。
・実は日本はそれほど物価が高くない
→かつて世界で最も物価の高い都市とも言われた東京ですが、今は全くそんなことはない?
ものにもよりますが、世界的に見ると日本での外食の敷居は低いようです(ピンキリですが)。
・見どころは必ずしも有料ではない、国(都市)によっては自然や美術館が盛りだくさん。
→ニューヨークが好例ですが、観光面では必ずしもお金を払わなければ楽しめない訳でもなさそう。
美術館や、または自然公園などの場所は、格安あるいは無料で楽しめる場合が多いようでした。
・食材や公共交通機関はどこでもほぼ安い
→国民(市民)の足ということもあって、さすがに高い移動費を突きつける国は少ないようです。
食材もどこでも安め、観光でも自炊なら経済的にも安心です(観光か?という疑問は置いておいて)。
価格とそれに応じた商品やサービスが分かると、その国の生活がグッと想像できるようになりました。
皆さんも気になる国があると、お金を切り口に調べてみるのも良いかもしれませんね!
筆者プロフィール
ベトナム在住ライターです。おもにインターネットで書いています。ドリアンマンと検索すると出てきます。
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