» » イタリアを訪れたら必ず食べたい極上スイーツ7選

イタリアを訪れたら必ず食べたい極上スイーツ7選

2016年6月29日 イタリア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

食べずには日本に帰れない!!! ”コレさえ食べておけば貴方も本物のイタリア通” な デザートBEST 7

photo credit: Macaroons via photopin (license)

photo credit: Macaroons via photopin (license)

イタリアは、老若男女を問わず、甘党の人が多い国。かっこいいスーツとサングラスでビシッとキメたビジネスマン達だって、数時間おきに “スイーツ休憩” をしにバールへと繰り出します。『甘いもの』のパワーを、きっと本能的に知っているのでしょう。

人は、「甘いものは好ましい」という太古からの記憶によって、砂糖を口にすると、快感中枢を刺激され、脳内では皆さんもご存知 “幸福物質” エンドルフィンが分泌されます。さすがは、快楽主義の国、イタリアの皆さん。よく分かっていらっしゃる。そしてこの国に伝わる数々のデザートはずっと昔から、イタリアの人々を ”幸せ” にしてきたのです。

そこで今回は特別に、貴方のエンドルフィンレベルをMAXに上げで ”幸せ~” な気分にしてくれる、これさえ食べておけばアナタも <本物のイタリア通> と呼ばれるであろう、本当にセンスの良いイタリアンデザートだけを厳選いたしました。イタリア流・極上の幸せの流儀を、貴方も是非、体験あれ。

目次

  1. La granita al gelsomino “ジャスミンの花のグラニータ” (ラ・グラニータ・ア ル・ジェルソミーノ)
  2. Baci di dama “貴婦人のキス”(バーチ ・ディ・ダーマ)
  3. Baba` (ババ)
  4. Pampepato “ペッパー風味菓子” (パンペパート)
  5. Gelo di mellone “スイカのゼリー” (ジェーロ・ディ・メッローネ)
  6. Maritozzo “ダンナ様” (マリトッツォ)
  7. Zuppa inglese “イギリス風・浸し菓子” (ズッパ・イングレーゼ)

1. La granita al gelsomino “ジャスミンの花のグラニータ” (ラ・グラニータ・ア ル・ジェルソミーノ)

イタリア流かき氷、グラニータ。その名はもはや広く知られているようですが、しかし、今回ご紹介するこちらのグラニータはなんと、主原料が高貴なジャスミンの花のエキス。この香り高いグラニータをつくるために使用するジャスミンの花は必ず、夕暮れに摘みとります。そして一晩かけて花びらを水に浸けてエキスを取り、そこに砂糖とレモンを加えて凍らせて生まれるのがこの一品。アラビアンナイトの 世界を思わせる、なんともエキゾチックなこの夏のデザートは、シチリア島の伝統です。それもそのはず、この ”ジャスミンの花を食する” という習慣は古代からアラブ世界に伝わる文化。シチリアが昔からアラブ文化の強い影響を受けてきたことが感じられますね。

美容、媚薬効果があると名高いジャスミンの花。こちらを頂くだけで身体の中から高貴になれそうな気が…シチリアにお越しの際はぜひ、お試しを!

2. Baci di dama “貴婦人のキス”(バーチ ・ディ・ダーマ)

2つ目にご紹介するのが、”貴婦人のキス” という名をもつ、なんともエレガントでロマンティックなスイーツ。こちらはピエモンテ州の伝統菓子でございます。ピエモンテ州といえば、北イタリア。スイスとフランスにまたがる地域で、州都は雪の冬季オリンピックで有名なあのトリノ。

このお菓子は、一粒ひとつぶが小ぶりでとっても軽く、上品。お口に放り込めばホロリとくずれるかる~い生地で上下からそっとチョコレートクリームを挟み込んだだけのシンプルなもので、ボリューミーなお食事のあとにもちょうどいいライトさ。北イタリアにおいでの際はぜひ、食後にエスプレッソや食後酒と一緒にひとつふたつ召し上がれ。

3. Baba` (ババ)

このデザートは、お酒が大好きなオトナ限定のスイーツです。ソフトでもっちもちの生地。それはそれはたっぷりとラム酒を含み、指につまんで持ち上げるとポタポタと滴り落ちるほど!そのままお口に含めば生地からジュワっとラム酒が溢れ出る、なんとも贅沢な一品。気をつけないと酔っ払ってしまうくらい贅沢にお酒を使ったかなりワイルドなスイーツですが、カンパーニャ州、とくにナポリの名物として、イタリア中で定着し愛されている、いわばイタリアンデザート界の大御所です。もはやイタリア全土で手に入り、お菓子やさんによってレシピやトッピングも 千差万別ですので、お気に入りの一品に出会うまでいろいろなタイプのBaba`を試してみるのも楽しいですよ。

4. Pampepato “ペッパー風味菓子” (パンペパート)

こちらは、ウンブリア州、エミリアロマーニャ州に中世からずっとつたわる伝統的なスイーツです。イタリア中部の地域ですね。一般的には寒い時期に出回ります。

小麦粉にハチミツ、チョコレート、たくさんのスパイス、甘いワイン、そして黒胡椒などをよ~く混ぜ合わせ、こねて焼き上げる、とってもリッチな味わいの、ブラウニーのようなこっくりとした食感のデザート。

名前のとおり、ピリッとコショウが効いていて、これが癖になりますよ。濃い赤ワインや甘いデザートワインとの相性も抜群。様々なスパイスとハチミツが、美容、免疫機能も高めてくれるので、美味しいだけでなく健康にもGood。冬にイタリア中部を訪れる機会があれば、ぜひ試し てみてくださいね。

5. Gelo di mellone “スイカのゼリー” (ジェーロ・ディ・メッローネ)

そして5番手のこちらは、再びシチリアより。シチリアンデザートというと、だいだいの皆さんが ”カンノーロ” や ”カッサータ” の名前をお挙げになりますが、ホントウの ”通” はこちらの一品にも賞賛と敬意の念を忘れません。

これもまた多文化が混ざり合ったシチリアらしい、エキゾチックなお味です。スイカのゼリーといっても、ゼラチンを使わずに小麦粉で固めるため、透明でプルプルしたものではなく、もっとこっくりと濃厚な舌触り、それでいて風味は非常に素朴でスッキリしていて、ほっとする一品です。

ゼリーの中には細かく砕いたチョコレートを散りばめてあり、さらにゼリーと一緒にジャスミンの花を添えて一緒にいただくのがお約束。”古き良きイタリア” を彷彿させるようで、イタリア人は皆このスイーツを「懐かしい味」と表現し、愛してやみません。

6. Maritozzo “ダンナ様” (マリトッツォ)

これまた変わったネーミングですが、実はこれ、はるか古代からローマに伝わる由緒あるデザート。そしてなにより、”ダンナ様” という名前の由来がとってもロマンティック!!! 昔々ローマでは、男性たちが、結婚を申し込みたい女の子にこちらのお菓子を贈る習慣があったのです。現在ではエンゲージリングにあたる、指輪や耳飾りなどの婚姻の証となるジュエリーを、このお菓子のクリームの上に乗せてプロポーズすることもよくあったとか。

生地は小麦粉、卵、はちみつ、バター、そして、塩。そこにフレッシュな生クリームを挟むだけ。古代の昔から幾千年と受け継がれてきたレシピは、今も変わっていません。永遠の都ローマに古代から伝わるおめでたい味です。一度は必ずご賞味あれ。

7. Zuppa inglese “イギリス風・浸し菓子” (ズッパ・イングレーゼ)

photo credit: Zuppa inglese via photopin (license)

photo credit: Zuppa inglese via photopin (license)

リストの最後を飾るのは、これまた変わった名前のデザート。”イギリス風” と名付けられたものの、イギリスとは何の関係もなく、由緒正しきイタリアの伝統的なスイーツです。スポンジケーキを、薔薇、バニラ、シナモン、コリアンダー等が主成分の香り高いリキュールとカスタードクリームに浸し、ホイップクリームやチョコレートなどをトッピングしたそれはそれは贅沢な一品。イタリア全土で愛されている定番のデザートです。スポンジケーキから溢れ出る、花やスパイスやアルコールが 奏でる華麗なるハーモニーは芳しく官能的で、食後のひとときを贅沢に締めくくるにはうってつけです。

まとめ

イタリアは、それぞれの地域によって歴史や食文化もガラリと変わる、それはそれは彩りに富んだ国です。ドイツやフランスの影響を強く受ける高貴な北イタリアから、アラブ文明の名残が色濃く残るエキゾチックな南イタリアまで…そして何より、味覚を通してそれぞれの地域の歴史や文化をたしかに体感する、という経験は究極のロマンですね。イタリアを旅する際は、ぜひ各地で美味しいスイーツを頬張り、目を閉じてみて。その味わいから広がるインスピレーションに、あなたもきっと、悠久の歴史の息吹を感じられるはず。

筆者プロフィール

あゆ
あゆ

18歳でドキドキしながらローマに来て8年。国立サンタチェチーリア音楽院を卒業し、現在修士課程を修了しつつあります。

何よりも美食が幸せのもと。ローマ観光に来られた際、皆様に少しでもより心地よくグルメ体験ができるよう、お手伝いさせて頂ければ幸せです。

筆者をもっと詳しく知る

ロコタビに無料登録する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ロコタビブログのトップに戻る