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【現地情報】移住者が語る、G大阪 堂安選手がフローニンゲン移住のために必要なこと

2017年6月24日 ニュースオランダ

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U-20ワールドカップ日本代表としても活躍した、J1ガンバ大阪の堂安律選手がオランダ・フローニンゲンへ期限付き移籍することが決定しました。FCフローニンゲンは、今や世界的なストライカーとしてスペインのバルセロナで活躍するスアレス選手や、バイエルンで不動の右ウィングとして君臨するロッペン選手を輩出したことでも知られており、サッカー通ではよく知られているチームです。

日本人選手の海外挑戦は、ライバルとの争いだけでなく、現地生活への適応能力も問われてきます。新天地で高いパフォーマンスを発揮するためには、最低限都市の文化や人を知り、自分に合った環境を整える必要があると言えるでしょう。そこで今回、オランダのフローニンゲンに住む*ロコに、日本人選手が現地に移住し、活躍できる環境を整えるために必要なことを、*QAでお伺いました。
※ロコ= ロコタビに登録している海外在住日本人
※QA= 特定の国や都市在住のロコに無料で質問ができる、ロコタビ人気の機能

Photo by Chris Stephens

 

オランダ・フローニンゲン概要

国:オランダ
州:フローニンゲン州
面積:83.69 km2
人口:約185,000人
フローニンゲンは、活気に満ちた大学生の街としても知られている。そのため、平均年齢はオランダ国内最年少であり、市街地には、歴史的な建造物や様々なショップも立ち並び、非常に過ごしやすい都市として定評がある。

 

現地在住ロコが語る、堂安選手のフローニンゲン移住に必要なこと

現地在住日本人:オレンジジュースさん▶︎ https://locotabi.jp/loco/yasugibushi
居住地:フローニンゲン, GRONINGEN
現地在住歴:2012年5月から
使える言語:英語、オランダ語、日本語 、フラマン語、アフリカーンス語
職業・所属:オランダ企業(コンサルティング / 大学間協定 / マネジメント)・看護大学学生(オランダ語)


 

|フローニンゲンとはどんな街なのか

フローニンゲンでも地元住民からの歓迎のニュースとして(堂安選手の移籍は)地元で報道されています。

フローニンゲンは学生の町、オープンで民主的な、世界中のいたるところで暮らしたことのある私にとっても、世界中で最も暮らしやすい街です。オランダはヨーロッパの中でも最もヨーロッパの恩恵を得ている国の一つですから、要するに「The ヨーロッパ」なのです。ですから、価値観も宗教もマナーもヨーロッパだということです。ヨーロッパには各々の国に独特な言葉があります。オランダにはオランダ語というものがあり、特にフローニンゲンの地元の人とコミュニケーションするにはそれが大事です。私がフローニンゲンで体験したのは「言葉」「言葉」「言葉」です。言葉があればすべての道が開かれ、言葉が無ければ、単身赴任的な気持ちしか味わえないのではないかと思います。フローニンゲン大学は世界のトップ100に入るような大学ですが、そこに留学しに来る日本の学生さんにも口を酸っぱくして「言葉」のことをいうのですが、なかなか良く分かってもらえないようです。

photo by please also take a look at my favs

|堂安選手が現地に適応するために、まず必要なこと

かつて日本のサッカー選手小野伸二さんがオランダにいらっしゃいましたね。小野選手は4年ほどいらっしゃったようですが、とても上手なオランダ語をお話になります。ぜひ動画を見てみてください (下)。

おそらく、オランダ語教授法で最も名門のデン・ボスという町にある学校で数週間勉強されたのではないかと思います。その学校の合宿型のコースをまず、堂安律選手にもぜひお勧めしますhttps://www.reginacoeli.nl/ )。学校の名前はレギナ・チェリと言います(教会ラテン語)。この数週間で期待できるのは、基本的な挨拶などということですが、それがやはり大事なのではないかと思います。

|サポーターの心を掴むためにも、「コミュニケーションセンター」へ

堂安律選手がどのような私生活をお望みかわかりませんが、ぜひ地元のファンと積極的に交流していただけたらと思います。私は調理師の資格も持っています。例えば、コミュニティセンターのようなところを借りて、日本食のスナックなどと合わせて、地元の人と交流する場所を設けることができたら、その方法が面白くて、地元新聞もきっと取り上げてくれます。日本人選手というだけで非常に特殊なので、ぜひその特殊性を生かして、面白い日本のことを伝えてくださったらお友達がたくさんできると思います。そのお手伝いを私もしたいです。

Photo by Merlijn Hoek

 

|食事の適応は、場所を選べば問題ない

食べ物と言えば、フローニンゲンのレストランは、あまりおいしくありませんが、数か所私が特にお勧めできる場所があります。私は個人的にオランダ人になるつもりでオランダに来たので、日本食はあまり食べませんが、日本食は、ごはんも納豆も味噌汁も、燻製の魚も手に入ります。特殊なものは、三五八(さごはち)さんという業者が運んでくださいます。フローニンゲンには唯一日本人が運営する、本格的な日本のレストランもあります( http://www.hanasato.nl/ )。

|気を張らずにリラックスできる環境

オランダの人は、あんまりおしゃれではありません。もともと美女美男子が多いので、何を着てもモノになるのですが、特に高級品を着飾る必要はありません。またカルヴァン派プロテスタントの国なので、「着飾る人」はあまり良い風には受け止められません。ポロシャツとチノパンみたいな感じで、市長も教授も医師も図書館司書もみんなリラックスした格好をして、「格差を設けない」というのが国のポリシーです。

フローニンゲンには日本人はとても少ないです。堂安律選手はどのように受け止められるかわかりませんが、私はその「日本人の少なさ」がとても快適です。自由なスタイルで生きて、自由な気持ちで仕事ができると思うからです。

 

|ロコとして、堂安律選手のサポートができる

堂安律選手がフローニンゲンに来られる話を、フローニンゲン在住の日本人としてとても喜んで拝見いたしました。堂安律選手にも直接お手紙を差し上げようと思っていたところなので、こうして質問をいただけるのはうれしいことです。

私がお便りを差し上げたかったのは、堂安律選手が地元で困ったことがあったら、私がぜひお手伝いをさせていただきたいと打診したかったからです。私はサッカーのことはよくわかりませんが、オランダのことはとてもよく知っていて、通訳や翻訳を仕事にしています。また、オランダの大学ではオランダ語で看護学を勉強しているので、医学的なことで心配なことがありましたら、私のネットワークを通じてお手伝いをさせていただくこともできます。例えば家族医というのを見つける必要がありますが、その時の紹介なども、通訳させていただけたらと思います。

フローニンゲン在住者オレンジジュースさんのプロフィールをみる
▶︎ https://locotabi.jp/loco/yasugibushi

ロコタビHP
▶︎https://locotabi.jp

 

まとめ

日本人サッカー選手の技術力は総体的に向上し続けており、若いうちに海外挑戦をする日本のサッカー選手が増えています。しかし、ライバルとの激しい競争だけでなく、現地での生活に適応できないなどの理由で、十分なパフォーマンスを発揮できず帰国を余儀なくされた選手も多くいるのも事実です。そういった現状に対して、現地を知り尽くした在住者のアドバイスは、海外挑戦をする選手にとってパフォーマンス向上に幾分助けになると言えるだろう。

日本人のための海外プラットフォームであるロコタビも、海外に挑戦するスポーツ選手を応援しています。

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