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ノルウェー「子供が育ちやすい国」NO.1に選出|現地在住者が語るその要因とは?

2017年6月23日 ニュースノルウェー

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先日、世界の子ども達を支援するNGO団体「セーブ・ザ・チルドレン」は、世界各国に住む子ども達が飢えや、暴力、死などに脅かされず育っているかどうか評価した2017年のランキングを発表した。その結果、「育ちやすい国」としてノルウェーはスロベニアと並び、172ヶ国の中から見事一位に選ばれた。

この調査は、172カ国に住む子ども達の暮らしを奪う要因として、「栄養不良や発育不全」、「若年出産」、「児童婚」、「児童労働」、「非就学率」、「子どもの殺人被害」、「紛争による強制移動」、「5歳未満の子どもの死亡」といった8つの指標をあげ、その平均値を比較して行った。

ノルウェーというと、日本でもなんとなく『子育てしやすそう』『育メンが多そう』といった漠然としたイメージをお持ちの方も多いのではないだろうか。しかし、実際のところどこが良いのか、よくわからないのが現状だ。そこで今回、ノルウェー在住*ロコにその要因についてQAで聞いてみたところ、「子供が育ちやすい国」である要因がクリアに見えてきたので、以下でご紹介して行きます。
※ロコ= ロコタビに登録している海外在住日本人
※QA= 特定の国や都市在住のロコに無料で質問ができる、ロコタビ人気の機能

 

そもそもノルウェーってどんな国?

正式名称:ノルウェー王国(Kongeriket Norge)
首都:オスロ
面積:38万5178km2(世界第66位)
人口:508万4000(世界第114位)
公用語:ノルウェー語
通貨:ノルウェー・クローネ

いわゆる北欧と呼ばれるエリア、スカンディナビア半島西岸にある立憲君主制国家である。国土の中央部分から北は北極圏に含まれ、夏は「真夜中の太陽」と言われている白夜が訪れる地域としても知られている。冬は一日中太陽が上らない日が何日間も続くエリアも存在するといった特殊な環境を持った国である。2014年には、高負担高福祉の福祉が充実した国家として知られ、OECDの人生満足度調査ではスイスに次いで第2位となっている。

 

ノルウェー在住ロコが答える、「子供が育ちやすい国」である要因

ロコの回答一覧ページをみる▶︎ https://locotabi.jp/mypage/questions/6403

 


Carl-Kjelsensさん▶︎ https://locotabi.jp/loco/Carl-Kjelsens
居住地:oslo
現地在住歴:1987年から
使える言語:オスロ大学付属幼稚園アシスタント、個人B&B経営
職業・所属:クロスカントリースキー、ハイキング
得意分野:oslo


ノルウェーは 子供は国の将来、という考え方が基本に有り、また北欧では社会が一つの家族という考え方から 皆が高い税金を払って 収入の少ない人を助けるシステムができています。

幼稚園は 月曜から金曜まで7-8時間1歳から預かってくれるのでほとんどの家庭が共働きです。両親に育児休暇が与えられるので それぞれの家庭の都合でプランが立てられます

日本でいう保育園とは違い従業員は プリスクールの教師、です。小学校から大学までは授業料は只です。(わずかに有る私立へ行くと少しかかりますが日本の比ではありません)

5月17日が建国記念日で 盛大に祝うのですが これも子供が中心で 子供のパレードがあり、戦車や軍用機などは一切登場しません。この日は無制限にアイスやケーキを食べて良い事になっています。子供が貧富の差を感じないように 様々なサポートシステムもあります。また学校や大学を何年で出なければならない、というプレッシャーや 受験勉強も無いので伸び伸びと育つことができます。病気などで中学や高校で単位を落としても 落とした学科だけをやり直すことができるシステムもあります。 

 


アイミさん▶︎ https://locotabi.jp/loco/AK2525
居住地:オンダルスネス/ノルウェー
現地在住歴:2015年10月1日以降
使える言語:英語、日本語、ノルウェー語
職業・所属:市の難民支援ワーカー
得意分野:通訳、旅行、世界遺産、歴史的建造物

 

こどもは産まれる前から医療費が無料です。歯科に関しても18歳までは矯正に至るまで僅かな出費で済みます。親も父母同様に育児休暇を取る義務があり、この間は条件諸々ありますが月給とほぼ同額が約1年間国から支給されます。

幼稚園では0-5歳児が混合保育で雪が降ろうが外で遊び放題。学校が始まるとダウン症の子も普通のクラスで学ぶ過程を一番に考え、できて物足りないこどもにはエクストラ、遅れている子には宿題補助やエクストラ補助がつくようです。小学校から大学まで学費は無料。テキストも大学に入るまでは無料です。ただ、共通出費や大学ではセメスター毎と試験費用に僅かな出費がかかります。又、大学では申請者ほぼ全員が奨学金を最大7年間分もらえるようで、支払う額は6割とか少ないです。

こどもは平等に同じだけのチャンスが与えられます。お金があろうがなかろうが自分次第で将来や人生をどうにもできる環境と感じます。男女間、国籍、身体障害を越えた人間平等の精神が行き渡っているからではないかと思います。日本のようにクラス分けや学校偏差値等がないので、皆んな伸び伸びと自由に生きている印象を受けます。

 


あきたんさん▶︎ https://locotabi.jp/loco/Akitan_2016
居住地:オスロ/ノルウェー
現地在住歴:2016年6月から
使える言語:英語、ノルウェー語 カタコト
職業・所属:オスロ大学サマースクール
得意分野:カフェ、カウチサーフィン

 

私はこちらで生まれ育ったわけでもなければ子育てをしたことがないので実際のところはわかりませんが、住んでいて教えてもらったことや見ていて感じたことを簡単にお話しします。

ノルウェーは、jentas lovと言う考え方があります。 それは、「自分が他の人より優れていると思うなかれ」というものです。どこまでも平等を愛する国なのです。そのため日本と違い、親同士の子供の成績自慢みたいなのがなく、子供も大人も生き生きのびのびと育つのだと思います。

また有名な通りノルウェーは福祉国家であり国立は大学まで教育が無料です。 そのため経済的事情で希望の学校に行けない、ということがあまりありません。 そしてさらには男性も産休を取ることが法律で定められているくらい、育児は両親でするものだという考えがあり、日本のようにちょっと乳母車を押せばイクメンと言われるような風潮がそもそもありません。子供のバースデーパーティがあるから早めに退社する、なんてのは当たり前の光景です

結論からいうと、日本のように「世間からのプレッシャー」や「世間の風潮」などという、当事者以外の要因を気にする必要がなく、平等が当たり前という環境が親にも心に余裕を持たせ、子供も自由に素直に育つのかなと私は考えます。

 

まとめ

現地に住む日本人の方々の意見を拝見し、以前と比べてノルウェーが「子供を育てやすい国」として評価を受ける要因がはっきりと見えてきた。国が全面的に福祉補助を行うことで、子供達が育っていく環境を整備しているのが分かり、国立であれば大学まで無料といった教育システムだけでなく、平等で多様性を容認する文化がそこにはあるようだ。ノルウェーは「子供を育てやすい国」にとどまらなず、子供から大人全員が育ち続ける社会づくりが進んでいるのかもしれない。

今回QAページをみる▶︎ https://locotabi.jp/mypage/questions/6403

ノルウェー在住ロコ一覧▶︎ https://locotabi.jp/norway

ノルウェー在住ロコに質問してみる▶︎ https://locotabi.jp/norway/q

ノルウェー在住ロコが提供するサービスをみる▶︎ https://locotabi.jp/norway/services

気になる都市を見てみる▶︎ https://locotabi.jp

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