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フランス大統領選はマクロン氏が圧倒的勝利!海外在住の日本人はこれをどう見る?

2017年5月10日 ニュースフランス

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5月7日に行われたフランス大統領の決選投票。エマニュエル・マクロン氏が66.1%の票を獲得し、2位のルペン氏に大差をつける、圧倒的な勝利を収めました。そこで緊急アンケートを取り、各国の日本人在住者の声をまとめてみました。

マクロン氏が極右政党・国民戦線のルペン氏に約2倍の得票差をつけて圧勝

EU(欧州連合)からの離脱や移民対策などが争点となった、今回のフランス大統領選。中道無所属のマクロン氏が、極右政党・国民戦線のルペン氏に約2倍の得票差をつけて圧勝しました。現行の大統領制となった1958年以降、保守・革新派の二大政党に属さない大統領は、マクロン氏が初。オランド現大統領が任期満了となる5月14日に、フランス史上最年少(39歳)の大統領に就任します。

今回の選挙においては、棄権・白票が3割あったこと、ルペン氏も極右政党としては過去最多の票を得たこともあり、フランス国民の既存政治への強い不満が垣間見えました。前経済相でもあったマクロン氏にとって、難しい舵取りが求められています。

各国在住の日本人の反応は?

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今回のフランス大統領選挙の結果についてロコタビでは緊急アンケートを行い、各国の日本人在住者の感想を聞いてみました。

フランス在住の日本人としては、ひとまず安心

現地フランスに在住している日本人の方々は、次のような反応を示しています。

前大統領は左派で、それに不満を持つ国民も多かったのですが、結局前大統領とともに活動を行なっていたマクロンが勝ったので、大して変化は望めないと思います。(30代女性 パリ在住)

個人的には、マクロンが勝って良かったと思っています。もしルペンが勝っていれば、アメリカの様になっていたと思います。今回の選挙では、棄権や白票、極右が嫌だから仕方がなくマクロンに投票した人も多いようです。(30代女性 パリ在住)

みなさんマクロン氏が選ばれたことでホッとしている様子で、フランス全体が、史上最も若い大統領の誕生に沸いているように思われます。リーマンショック以来、パッとしない経済と雇用状況、テロリストからの絶え間ない脅迫に耐えてきたフランスですが、若くてハンサムで知的なエリートの大統領が現れたことで、なんとなく明るい希望がもたらされたように感じます。(50代女性 ニース在住)

周辺国では安堵の声

また、お隣のドイツ・スペイン・イタリアではEUの先行きに不安を感じている方も多かったようです。

ホッとしました。トランプ大統領、イギリスEU離脱に続いて、フランスに極右大統領が出たりしたら、EUの将来がどうなるか危惧していた人は多いと思います。(50代女性 ドイツ在住)

ほっとしてる人が多い印象です。EU崩壊の危機をひとまずは回避できたこと、ナショナリズムが台頭した場合、人種差別や格差が広がることを危惧している人が(少なくとも自分の周りには)多いからです。(40代女性 スペイン在住)

フランスの選挙はスペインメディアも大きく取り上げていましたが、一部の人の関心事だったかと思います。大多数の一般のスペイン人は、自分たちの日々の生活やサッカーなどの娯楽のほうに関心が向きますので、日常会話でフランスの選挙の話題はそれほど出るというわけではありません。(30代女性 スペイン在住)

大方のイタリア人の反応は喜んでいるというか、安堵している様ですね。イタリア人にとってもEUに加盟してからの問題は多く、不満は多々あるのですが離脱する訳にも行かず。フランスにもEUに残ってもらいたいと言う意見がほとんどなので、今回の結果で良かったと言う人が多いです。(50代女性 イタリア在住)

EU離脱を測るイギリスではこのような声も

EU離脱に向けて動き出したイギリスでは、このような声がありました。

私の周囲は、イギリス国内の地方選の方が大きな話題でした。元々フランスには興味のない人が多いので、あまり関心はないようです。(40代女性 マンチェスター在住)

世間の評判もありますが、「負けたとは言え、ファシストに3割以上の投票があったことで、フランス社会の顔が見えた」と、ちまたの普通のイギリス人は口々に言っていました。 今後の影響は、どちらにしろUKには厳しいものとなるという見解が多いです。(50代女性 ロンドン在住)

一方、ルペン派のロシアでは…

ルペン氏を支持していたプーチン大統領率いるロシアでは、あまり話題にならなかったようです。

一般の方たちは、人間としてマクロン候補に好感を持っている人も少なくないような印象を受けました。(50代女性 サンクトペテルブルグ在住)

もちろんニュースにはなりましたが、アメリカの選挙ほど話題になりませんでした。(40代男性 ウラジオストク在住)

ベトナムはこれをどう見るのか

フランスの植民地であった過去を持つベトナムでも、意見を募りました。

私の関わっている繊維産業は、ベトナムでは携帯電話の組立産業に次ぐ、大きな外貨収入を生み出す基幹産業となっています。EUは米国に次ぐ繊維製品の輸出先であり、万が一EUの崩壊が起こるとベトナムの繊維輸出産業は大きく打撃を受けるものと考えられます。マクロン大統領の誕生により、ひとまずEUの大分裂という最悪のシナリオは回避できたので、一安心といったところではないでしょうか。(50代男性 ホーチミン在住)

ベトナムの庶民の間では、フランス大統領選挙の事は全く話題に出ません。確かに、以前は植民地として、フランスとの関係はありましたが、現在はアメリカや日本の方が重要のようですね。(50代男性 ホーチミン在住)

まとめ

今回、EUとの協調方針を掲げるマクロン氏が大統領選を制したことにより、自国ファースト主義に歯止めがかかりました。これに安堵したのは、各国在住の日本人だけではなく、外国の方も同じだったようです。これにより、EUという存在の大きさを改めて認知することになりました。また、日本でも問題視されているように、他国のみならず、自国の政治にも無関心な国民がいるという声もありました。世界情勢はどこか他人事のようでもありますが、政治は生活に直結してきます。関心を持ち、情勢を見守っていくことが大事になってくるでしょう。

参考資料

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