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「海外×スキルシェア」でビジネスの新たな可能性を探る!~イベントレポート~

2019年9月11日 ビジネス利用ニュース

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左:こういち氏 中央:椎谷氏 右:takejune氏

 

特別な海外体験を求める多くの方にご利用いただき、広い地域で活用されているロコタビ。 国内唯一の海外マッチングプラットホームとして海外で「実現したいコト」がある日本人に対し、それをかなえるスキルがあるロコ(海外在住日本人)のサポートを提供してきました。

2019年現在、カバーしている国は171カ国に広がり、老若男女さまざまなロコがロコタビに登録しています。 その数は50,000人を超え、実は近年ロコタビでは法人で利用される方々が増加してきました。 海外へ拠点を広げようという日本企業も増えていく一方で、スキルシェアサービスがどのようにビジネスに役立つのか。

そこで、2019年8月31日東京にて「ロコタビ・タウンミートアップ for business」を開催しました。 今回のメインテーマは、「海外×スキルシェアでビジネスの新たな可能性を探る」。 ロコタビのリアルユーザーである起業家のtakejune氏と、シェアエコサービスを800回以上利用してきたシェアリングエコノミー実践家のこういち氏をゲストに迎え、弊社CEOの椎谷を交えてトークセッションが行われました。 ロコタビを含むスキルシェアサービスのビジネスにおける利用方法を登壇者の実体験を元に語っていただき、今後のさらなる可能性を探っていきます。

 

目次

①ビジネスシーンにおけるスキルシェアの傾向や変化

②ビジネスで使う「ロコタビ」の事例や可能性

③「ロコタビ」を使う上での利点と課題

④今後の「ロコタビ」のビジネス利用についての可能性

⑤「海外×スキルシェア」ーー使い方次第でビジネス利用の可能性は広がる(編集部)

 

 

①ビジネスシーンにおけるスキルシェアの傾向や変化

▼椎谷 豊(株式会社トラベロコCEO)ーー大学卒業後ITベンチャー企業やEC会社などでインターネット、ECサイトの運営業務を経験し、WEBコンサルタントとして独立。2007年に旅行情報サイトの日本本社立ち上げメンバーとして参加。2012年から個人プロジェクトとして日本人向け海外プラットフォームTravelocoの企画を開始し、2014年ウェブサイトをオープン。世界171カ国(世界の9割)に広がり、現在12万人以上のユーザーが登録している。

 

椎谷 豊(以下、椎谷):私たちが運営するロコタビでは、海外の現地法人で働いている人、経営者、カメラマン、主婦、芸術家、学生、翻訳家など、登録しているロコは多様性に満ちています。そのため、ビジネスで海外へ訪れる法人ユーザーが、現地のネットワークやマーケット情報を得るためにロコのスキルを借りたり、メディア関係者が取材で通訳動向やコーディネートのサポートお願いするなど、さまざまな利用事例が増えている状況です。そこでまずはじめに、ロコタビに限らずあらゆるスキルシェアサービスがどうビジネスに有効であるのか、近年の傾向や変化を探っていきたいと思います。

 

takejuneさん(以下、takejune):スキルシェアのサービスは、特にスタートアップの起業家の方々を中心に注目を集めていると思います。

▼takejuneさん(企業名/エンジェル投資家)ーー2012年にFablic社を創業し、日本初のフリマアプリ「フリル」を生み出す 2016年にFablic社を楽天に売却、2018年に「ラクマ」との統合を完了。現在は退任し、エンジェル投資を通じてデザインに課題をもつスタートアップの支援を行なっている。11月には起業家とエンジェル投資家をつなぐプラットフォーム「ANGEL PORT」を発表した。

 

takejune:私自身も、新規事業を進めるにあたってロコタビをビジネス利用しましたが、自社のサービスをグロースアップさせる段階でスキルシェアのサービスを活用するといった例が増えていると思います。サービスの質にも寄りますが、ある種第三者目線を持つ外部のパートナーと一緒になって新たな事業を創り上げていくこともできるからです。

 

こういちさん(以下、こういち):私自身も「タイムチケット」というスキルシェアサービスをセラー側で利用しているユーザーのひとりですが、ここ数年でスキルシェアに限らず“シェリングエコノミー”全体でさまざまなサービスが続々と登場していると実感できます。

 

椎谷:では次に、今回のイベント開催の背景となったロコタビのビジネス利用について触れていきたいと思います。たとえば、ビジネスで海外へ訪れる法人ユーザーが、現地のネットワークやマーケット情報を得るためにロコのスキルを借りたり、メディア関係者が取材で通訳動向やコーディネートのサポートお願いしたりなど、さまざまな利用事例が増えている状況です。そこで、今日はおふたりの実体験を交えながら「ロコタビ」のビジネス利用についてみなさんと一緒に考えていきたいと思います。

 

*ロコタビのビジネル利用事例:http://54.238.77.63/business/

 

②ビジネスで使う「ロコタビ」の事例や可能性

▼こういち(シェアリングエコノミー実践家 )ーーシェアエコ800回以上使ってミレニアル世代の幸せな生き方を研究中のフリーランス。 ”シェアリングエコノミー活用法を日本一研究するブログ”「シェアエコ主義」を運営。月間5千万PV超の大手メディア「ビジネスインサイダージャパン」でシェアリングエコノミーの連載記事を担当。 福井でシェアを広めるオンラインサロン運営。 会員数15万人のスキルシェア「タイムチケット」で歴代売上1位として「めざましテレビ」出演。(2018年5月25日放映)

 

こういち:私は一昨年にバンコク、今年イギリスを訪れた際に利用させていただきました。どちらもプライベート利用ではありますが、ロコタビを利用したことで現地での活動がかなり充実しましたね。

初めて利用してみた背景はというと、海外を頻繁に訪れる方はアクティブなバックパッカーや英語が堪能な方が多いですが、英語力がなく海外経験も少ない自分でもそういった人たちと同じような体験がしたいと思ったのがきっかけでした。

実際に現地で空港に着いた2時間後にはロコの方とお会いしてましたね(笑)交通機関の使い分けから注意すること、現地の方しか利用しないようなローカルフードのお店まで教えていただき、最終的に実際に連れて行ってくださいました。

 

takejune:私の利用シーンは、まさにマーケット調査というようなビジネス利用でしたね。新しい会社で新しいサービスを創り上げていくにあたって、既にそういったサービスが充実している海外の地域でユーザーの利用動機や浸透した文化的背景、普及までの流れを知るためにロコタビを利用しました。

イギリスとドイツの二か国で利用させていただきましたが、まずはロコの方に直接お会いしてインタビュー、そこからさらに対象者である現地の在住者を紹介してもらい、その方へのインタビューに通訳として同行していただくというような「インタビュー」「紹介」「通訳」の3つすべてを一手にお願いする依頼を投稿しました。

かなり図々しい依頼内容にもかかわらず、多くの方が手をあげてくださって、特にイギリスでは、なんと8人もの方が反応してくださいました。本当に知りたかった、リーチすることが難しかった領域に関して、ロコタビを利用することで結果的にかなり手触り感のある情報を得ることができましたね

 

椎谷:では、次に実際に利用されてみて、おふたりが思うロコタビの利点と課題を教えてください。

 

 

③「ロコタビ」を使う上での利点と課題

 

こういち:合計3回ほど利用してみた中で、利点としては、やはりびっくりするほどロコさんの熱量が高いことです。

「イギリスのシェアリングサービスを使いたい」とQ&Aで尋ねた際も25件ほど回答をいただき、内容もかなり詳細で、「難民が増えていて意外とリスク高いから気を付けて」など非常にリアリティな話をポジショントークなしで得られるのは本当に特別です。一方で課題として挙げられるのは、シェアリングエコノミー全体で言えることではありますが、費用対効果が数値として見えないため、社内の稟議を通しづらいということです。

 

椎谷:ありがとうございます。まさに課題として捉えているところで、特にロコタビの場合はもともとCtoC向けのサービスとしてはじめたので、今回BtoBの利用も増えてきたということで今後は法人の方も使いやすいような仕組みを整えていこうと試行錯誤中です。

 

takejune:重複する部分もありますが、まず一つはロコの方々の熱量だと思います。スキルを提供するセラー側の視点からすると、スキルシェアサービスの中には「時間をお金に換えるサービス」という側面もありますが、私がロコタビを利用した際は、少なくともロコの方々は払ったお金以上のサービスを提供してくださいました。

その裏には、ただ稼ぐ目的ではなく、恐らく自分が住んでいるまちに同郷から人が訪れるーーことに対するおもてなしの感覚や一人ひとりの純粋な親切心といった、単純にお金=サービスではない想いがロコの方々の熱量を生んでいるんだと思います。

またチャットベースで話を進めていくので毎回オーダーメイドなサービスが受けられ、双方向で依頼を完成させていくところや、ビジネスライクではなく、よりカジュアルなプライベートに近い関係からはじめられるからこそ完全に素の意見をリサーチできることもロコタビにしかない特徴的な魅力だと思います。

課題としては、本当に表と裏のようなモノだとは思いますが、そういった良さがある一方で一つの依頼が完成するまでが長いことが面倒に感じられる点ではあると思います。

 

椎谷:おっしゃる通りで、ロコタビのサービスはあえて意図的に使う人を選ぶような設計になっています。ある意味、海外の地で人と人をつなげるリスクの高いマッチングサービスだからこそ、依頼が成立するまでの敷居を高くして、それを乗り越えられた方のみが利用できるようにつくられています。

特にここが難しい部分ではありますが、使いやすさを追求しつつ、かつリスクマネジメントできるほどのハードルを保つというふたつのポイントを重ね合わせた点を今後も探りながら改善していきたいと思っています。

 

④今後の「ロコタビ」のビジネス利用についての可能性

 

椎谷:これまでのお話を踏まえ、今後はどのようなビジネス利用が可能性として考えられるでしょうか?

 

こういち:本来はCtoCのサービスだからこそ、法人のサービスと違って成立スピードが早いことや費用が3分の1、5分の1の価格でサービスを受けられることが強みだと思っていて、これらをテンポよく使い倒すことが重要だと思います。

 

takejune:他では受けられないサービスが受けられること。また、イギリスやドイツの事例では直接お会いしてお話をお伺いしましたが、今後はオンラインでやりとりして対応してもらうこともできるなと思いました。

 

椎谷:たしかに身近な事例としても、直接会わずに現地の写真を送ってもらうという依頼や、スカイプでやりとりするという内容の依頼も見受けられますね。現地に足を運ぶのが難しい場合にはそういった使い方も非常に有効だと思います。

 

 

⑤「海外×スキルシェア」ー使い方次第でビジネス利用の可能性は広がる

交流会の様子

 

今回、ゲストのおふたりや足を運んでくださった香港ロコの方、参加者の方々のお話をお伺いしてわかったこと。

海外での事業立ち上げや特殊なマーケットの調査など明確な目的意識がある場合、スキルシェアのサービスはビジネスライクではなくカジュアルな関係からリアルな本音が聞けるといった非常に魅力的な可能性を秘めている。さまざまなスキルシェアサービスが存在する中でも、何よりロコタビにしかない利点はロコの熱量の高さであり、そういった心強い現地のロコの方々が一緒になって依頼に向き合ってくれるという点が最大の魅力である。

またチャットで依頼を成立していくという柔軟性の高さが特徴的なサービスである「ロコタビ」だからこそ、ビジネス利用の場合も使い方次第で可能性は大きく広がるだろう。今後、ビジネスの新たな可能性を探る一つの手段としてさらに多くの方々に「ロコタビ」を利用していただけるよう、着実に仕組みを整えていきたいと思います。(編集部)

 

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